クリスマスに恋愛経験ゼロなオタク2人が三次元の彼女を作ろうとした話。

12月後半、世間ではクリスマスや、年末、お正月などのキラキラなイベントがたくさんあり、恋人や家族、友人と楽しく過ごすことの多い時期になります。皆が笑顔でこの季節ならではの幸せを楽しんでいると思われます。

ですが世界はそんな幸せな人ばかりではない。恋人がいなければ、家族とも離れ、親しい友人も少ない一人暮らしのオタクだっている。それは僕。

そんな僕がリア充に憧れ、人生で初めて彼女を作ろうとした話。届かない星だとしても、手を伸ばそうと悩みながらも夢を追いかけたオタクの物語。

 

事の発端は12月23日、クリスマスイブ。いつものことながら、やることが無く暇だったので、同じくクリスマスイブの予定が空いている友人S氏を無理矢理カラオケに誘った日のこと。友人S氏は僕と同じ非モテ男子ながらも、最近は女の子と6時間通話したり、初のデートに、行ってきたりしたらしい。そんなのろけ話を心の底から嬉しそうな顔で聞かされ、同類だと認識していたオタクに先を越されてしまったという悔しい気持ちに苛まれたのですが、出会い系で彼女を作る方法なんかを聞いてると自分にもできるのではないかと、自己啓発本を読んだ意識高い系と同じような錯覚をしてしまい、アプリをダウンロードしたのがきっかけ。絶望の入口。最悪のクリスマスの始まり。

(ごちうさのクリスマスツリーがきれい・・)

夜になり、カラオケから出た僕たちは、なぜか秋葉原UDXの中にある、イルミネーションの見える小綺麗なレストランで作戦会議。男二人で来る店ではない。隣の席にはカップルが座っている中堂々と出会い系アプリで女の子を釣る方法を終始真面目に語るオタク2人。友人S氏は24日は仕事の予定が入っていたはずですが、どういうわけか突如なくなったらしく、明日もフリーになったので、そのままカラオケで徹夜会議することが決定。ここまでくると出会い系ガチ勢レベルですが、全力で取り組むのも、たまには悪くない。

 

秋葉原から、小岩の歌広場に移動。マッチングアプリで女の子を誘える上限数が解除になる21時~22時に備えて、誘うためのテンプレをメモ帳に書き溜めておき、時間内になるべく多くの女性にメッセージを送れるよう準備。ここまで完璧。計画通り。

文章では明るいキャラを演じる。

そして、21時に作戦開始。僕のアプリではダウンロード初日の影響か、上限数の解除がされず、S氏の端末一台で勝負することに・・

1時間ひたすら定型文を送り付けるS氏。「恋愛って作業ゲーだったんだな」と思いながら眺めていると、送り終えたところで、一件だけ返信が来る。僕たちは勝利を確信し、テンションMAXになる。この期待が後に怒りと絶望に変わるとも知らずに・・・

「ごめんなさい~社会人なので暇じゃないんです」

断られてしまいました。向こうから「クリスマスのイルミネーションを観よう!」と誘っておいて断るとかありえねーとか文句を言いましたが、よくよく考えてみると僕も僕で、無職の暇人なため、社会を健全に回してくれている人には何も言い返せません。

 

テンションの暴落した僕たちが、無言で”いいね”やメッセージを送り続けていたら僕のもとへ一件返信が帰ってきました。

フリーでWeb系のエンジニアや、自身の事業を持っている”高スペック”な方から返信がきました。最初は喜んだのですが、一回目の返信内容で、僕の地雷を的確に踏んできています。「どんなお仕事をされているんですか?」無職にこのワードは禁句です。これを言われた無職はうろたえて、言葉を濁すか、開き直って堂々と無職であることを公言するしかありません。どちらにせよ、よっぽどのコミュ力がなければ自他共に気まずくなるBadEndルートまっしぐら。彼女はきっと悪気があって言っているわけでは無いとは思いますが。世の中には職の無い人間がいるという事を考えもしなかったのでしょう。この方とは残念ながらお別れです。

何の進展も無く、テンションが最底辺まで下がった僕たちは、カラオケルームで仮眠を取り、早朝5時に退出。もう帰ろうかな・・と思ったのですが、このままでは僕たちのクリスマスが終わる。そんなこんなで24時間営業している秋葉原のマクドナルドへ向かいました。

意地でも今日の予定を女の子と過ごしたい。その一心で早朝からマックで出会い系アプリの女の子を探し続ける・・・

 

午後1時頃、マックに居座って7時間ほど経ちましたが、1人もいい反応が来ません。S氏はとうとう、「スーパーイイかも」という1回480円で相手に直接お付き合いできるか聞ける課金アイテムまで使いはじめました。

「スーパーイイかも」の利点は、好きかどうかをストレートに答えてもらえるところですが、逆に嫌いだと思われていたら、それもストレートに伝えられてしまいます。S氏は合計4回もの「スーパーイイかも」を使いましたが、すべて玉砕。「これはメンタルやられますね・・・」とつらそうにしてました。

なんかもう悲しくなったので地元の仲間にクリスマスって何が楽しいんだろう?って聞いてみたところ・・

いろいろなクリスマスが嬉しい理由を教えてもらい、少しだけ悲しい気持ちが薄れました。持つべきものはオタク友達です。

結局その後、2時間ほど粘りましたがほとんど反応が無く、どんよりしながら秋葉原の街を歩き、駅で解散しました。

 

こうして僕たちのクリスマスは終わりを迎えた。

 

その夜、精神を回復するため、「結城友奈は勇者である」の4話を視聴。2日間三次元の女性を見続けた影響か、いつもかわいい樹ちゃんがさらにかわいく感じ、二次元の良さを再確認できたと同時に、僕にはリアルの彼女は無理だと悟った。

 

後日談ですが、S氏はといいますと、2日後くらいに、おでかけへのとりつけに4件成功したんだそう。彼にはリア充の素質があるのかもしれない。

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